先日、フランスの日本新聞「Ovni」にて読んだ記事がとてもフランスらしく、興味深いものでした。
”アカデミーフランセーズ、職業・役職名に女性形を認める。”
アカデミーフランセーズとは…
Wikipediaより引用
アカデミー・フランセーズは、フランスの国立学術団体。フランス学士院を構成する5つのアカデミーの一角を占め、その中でも最古のアカデミーである。
上記引用しましたが、簡単に言うと日本で言う文部科学省のようなところです。
この女性形というのはフランス語等のヨーロッパ言語独特のもので、全ての名詞に女性・男性の区別があり、話す時は名詞の前に男性冠詞・女性冠詞を入れます。
例えば、「本」という単語。
日本語では、「本」だけでも通じますし、「その本」と言うこともできます。
英語でも同じく、「a book」または「the book」と言いますよね。
そこには男性名詞や女性名詞などの区別はつきませんが、フランス語には単語によって男性なのか女性なのかということが分かれています。
「本」は男性名詞として区別をされるのでフランス語だと男性を表す冠詞”un”を前に入れて、「un livre」と表記をします。
女性名詞のものは冠詞が”une”になり、語尾に”e”が付くなど、語尾が変わることもあります。
例えば、机を表す「table」という単語は女性名詞なので「une table」です。
しかしそれが職業や役職等を表す時、フランス語では男性形しか使われていなかったのです。
どの職業にも、役職にも男女は存在するというのに!
もし「先生」が私のように女性でも、男性扱いになるんかいな!
そんな中、アカデミーフランセーズ が3月8日の国際女性の日に先立ち、は2月28日に従来男性形のみが正当とされてきた職業・役職名に女性形の使用を認めました。
圧倒的多数で採択をしたそうです。
既に、フェミニストを公言する著述家たちはこのアカデミーを無視して女性形を使い続けている人も多かったとか。
歴史をさかのぼると、1906年にソルボンヌ大学で初の女性教授に任命されたキュリー夫人は、任命以来100年以上も女性教授という肩書きを男性形で呼ばれていました。
そう考えると、感慨深いものがありますね。
フェミニストと一概に言っても、フランスと日本で文化の違いがあるように考え方や捉え方の違いはありますが、「女性も社会でイキイキと人生を歩みたい!」という思いは共通しています。
もちろん、生きて行くうえで女性と男性の体がそもそも違うように、女性と男性で出来ることは違う部分もあると思います。
それでも、女性と男性で出来ているこの世界。
皆が手を取り合って尊敬し合い、共存できたらいいな。
まずは私の意識から!
「自分らしく、面白く」に「イキイキと」!生きていこう。
フランスならではの女性革命のお話でした。